12月6日から10日にかけて、沖縄(那覇、石垣、宮古島)を経て台湾へ行き、再び沖縄に帰ってくる、という予定で、知人が豪華客船MSCベリッシマに乗る、と言って出かけて行きました。
そこで、飛び込んできたMSCベリッシマの船体トラブルのニュース!
あれ?この船って?知人が乗るっていってた船では?
と思っていたら、先日帰宅したらしい知人に確認すると、まさにこの船に乗っていた、ということでした。
動かないベリッシマで5日間、どやって過ごしたのか
まず、那覇から石垣へ出向するはずで船に乗り込んだみたいですが
翌日目を覚ませば、石垣島にいるはずがまだ那覇だったとのこと。
その後、船が動かないこと、これは前代未聞の船体トラブルであること
そして
「旅行代金は全額返金」されること(この時点では!)
のお知らせがあったようです。
旅行代金全額返金(この時点では)の話があったとき、拍手が沸き起こったようです。(そりゃね。。。)
その後、
「船が動かないなら、飛行機乗って帰るわ!」
という人たちがいたようでしたけど、それはさせてもらえず何だかんだで5日目まで
ずるずると居させられたようです。
知人はどうしていたかというと、
徒歩で行ける範囲で散歩していた
とのこと。市場へ行って買い物して、、、とかそんな程度のことしかできなかったようです。
結局、4泊も船の中で居させられたようです。
船の中だけでは退屈だからと、普段より「ショー」が1回増えたらしいのですが
それは「有料」なので、お金を払ってショーを見た、とのことでした。
結局、船で4泊、時々、港から徒歩でいける範囲で散策して、予定通りの飛行機で帰宅したらしいです。
旅行代理店からは、港から行ける那覇の観光地の案内をした、とのことですが、知人に聞くと、それは誰でもネットで調べられる情報で、普通に全部有料だったので行かなかった、とのことでした。
気になる「旅行代金」の行方は?
知人いわく、船体トラブルが発覚した最初は、
旅行会社から「旅行代金全額返金」とのお知らせがあったらしいですが、
なんと、最終宿泊日の夜に
「全額ではなく一部返金」になりました。
と「かわら版」が部屋のドアに挟まれていたとのことです。
一部っていくら?ってことですが
つまり、船上で宿泊した分、食事した分、諸々は払え!ということのようです。
そんな理不尽なことってある?
と話を聞いていて思いましたよ。
なにせ、知人は、このクルーズに台湾寄港があるので、
わざわざ、休みをとってパスポートを作りに行ったり、
海外保険に加入したり、
この旅行のためにスーツケース買ったり、
会社と調整して休みをとったり、、、
と様々してきたんですよ。それもこれも、豪華客船を満喫したいから!そして久し振りの台湾へ行きたいから!
それなのに、それらの夢や希望を打ち砕いて
最初は「全額返金」と言っておいて後から「やっぱり一部返金ね」ってそんな馬鹿な。
お客の旅行を楽しみたいと思っていた気持ちよりも、自社の利益を優先させるなんて信じられません。
知人も船内で周りのお客さんと色々話していたそうですが、
コロナのときに有名になったダイヤモンドプリンセス号は旅費全額返金されたようですね。
お客の夢を打ち砕き、その上に、無理矢理に4泊船中泊となったのに、何故に、それにお金を払わされないと行けないのか。当然、その場で怒っていたお客様も大勢いらっしゃったようです。
ちなみに、ニュースでは、全額返金と報道されているようですが
知人によると
船会社が「全額返金(これは、船会社から旅行代理店を通じてお客様に支払うとのこと)」
旅行代理店が「一部返金」する
と言っているらしいですね。
つまり、旅行会社は自分たちも被害者で、お客様には宿泊先等々サービスを提供したのでその分は負担してください、というスタンスです。
お客側がキャンセルしたり、瑕疵が少しでもあった場合は、その分の代金を要求するのに、今回の場合、お客側になんの落ち度もないのに、なぜ旅行会社は責任を取らないのか疑問に思いますねぇ。結局旅行会社は損してないようにも見えます。
旅行会社のWEBサイトにも「全額返金」と書いてあり、またダウンロードできるPDFにも「全額返金」とありますが、それは、旅行会社ではなく、船会社が払う「全額返金」の件です。
一見すると、「なんだぁ、旅行会社が「全額返金」って言ってる。良かった。」と見えるのですが違います。このあたり巧みだなぁ、と思いました。これだとまるで本当にこの旅行に払ったお金が全部返金されるように、見えてしまいます。
違います。
船会社が「全額返金(旅行会社を通して、お客様に返金)」するのであって、旅行会社は「一部を返金」します。なので、お客側からすると、今回の場合、払った金額の約半分の返金にしかならないのです。
恐らく、
お客側が旅行会社に支払った金額の内訳は
【船会社への支払い プラス 旅行会社への支払い の合計】
で、今回の一部返金の「一部」とは、船会社が旅行会社に「全額返金」した分だと思います。
お客側は残りの旅行会社が手配した分のお金を払わなければならない、ということですね。
それが、お客側からすると、旅行会社に支払った全額の約半分くらい、となるようです。
今後、クルーズ船旅を検討されている方には、この知人の経験から、今回の該当旅行会社のWEBサイトに掲載されている「全額返金」はお客にとっては、払ったお金が全部帰ってくるという意味ではない、ということをお伝えしたいです。
旅行会社の「約款」には、それが事前に書いてあるとは思います。
なので、クルーズ船の旅行をする時は、「約款」をよく読んだうえで、納得して乗らないといけないですね。。。
今回の件を考えると、クルーズ船旅行って結構リスクがあるなぁ、という感じがしました。
豪華客船に乗る際の注意事項
わたしも、気になって少し調べましたら
船を所有している会社とその船を使って旅行を計画する旅行会社は別物で
同じ船でも、旅行会社によって、その船にのった評価が随分違ってくるようです。
なので、
「何度もこの船にのったけど、今回みたいな残念なサービスははじめて」とおっしゃる方がいるように気をつけるべきは、誰がその船を使って旅行を計画しているのか、つまり、
「どの旅行会社が提供している旅行なのか」(船、それ自体ではなく、旅行会社に注目)
がとても重要のようです。
今回、知人が使った旅行会社の評判を見てみると、、、
やはり、といいますかあまり良い評判ではありませんでした。
豪華客船に乗る場合は、「旅行会社」選びが重要!ということのようです。
クルーズ船の保険はどうしたらいいのか
さて、ついでに保険についても気になって調べてみたのですが
これまた、ちょっと特殊だなーと思ったので覚書しておきます。
まず、今回のMSCベリッシマのように、日程に国内(沖縄3日)、国外(台湾1日)が混ざっている場合
1日だけ、海外保険をかけたらいいのか?というとそうではなく、
旅行日程初日から終わりまでの加入にしたほうがいいみたいです。
なぜなら、船内で病気になり治療を受けた場合、健康保険は使えない、というパターンがあるようです。その場合、保険に入っていなければ10割負担ということになり、恐らく高額の請求が後から送られてくるでしょう。
また、クルーズ船の場合、は旅行キャンセル保険(特約)もつけておいた方がいいですね。数ヶ月前から予約しておかねばならず、とりあえず予約はしたが、やはり行けなくなった、という場合があるのと、船の場合、キャンセル料が発生するタイミングがとても早いようです。
例えば、電車旅行などの国内旅行を予約した場合、キャンセル料が発生するのは10日前から、1週間前から、といったケースが多いですが船の場合それが数ヶ月前からもうすでにキャンセル料が発生してしまうので、大げさにいうと一旦予約したら、キャンセル料がすぐにでも発生する状況、というわけです。
そんな時、保険に入っていれば安心です。
ちなみに、知人は「東京海上日動の海外保険」に入っていたようでしたが
今回の場合、どうなるんでしょうね。。。